【LIVA-Z】M.2 SSD 増設

 前回の記事で検討したM.2 SSDをLIVA-Zに取り付けた。

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まずは購入したSSDの外観を観察。

 

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両面の下部にボードの40%くらいの面積を占める形でNANDが搭載されている。それ以外はController ICと電源関連の部品のみ。 

本体のNAND Memoryはメーカーは分からない。製品名がTから始まっているので、東芝か?と推測できるが推測の域は出ない。

一番興味があったのがController IC。このICの役割はM.2のSATA3で送られてきた信号を受け取ってNANDの読み書きを制御する。何故M.2から直接NANDを制御しないかというと、これはコスト観点である。SATA3のスレーブをNAND側に搭載すると、NAND側のコストが上がる。SSDは複数枚のNANDが搭載されることが多いのでControllerでバッファして、複数のNANDを制御するのがトータルで安い。

Controller ICのベンダはPHISON社。台湾系のICベンダでNAND系のコントローラを主力としている。民生のメモリーカードSSDも手掛けている。年間1000億円程度の売り上げがあり半導体全体で見ると中堅レベルだが、NANDコントローラICのベンダとして見ると首位級。薄利多売だったメモリカードICコントローラとしてメジャーな存在だったが、高付加価値なSSDコントローラにも参入してきた。

このSSDに載っているPS3111-S11という製品については結構SSD界隈では有名な存在らしい。ひとつの特徴はDRAM less。真偽は定かではないが、Controller ICにeDRAM(embeded DRAM)というIC内蔵DRAMが使われているのではないかとのこと。eDRAMはあんまり使われないプロセス技術なので、にわかには信じがたい。MCM(Multi Chip Module)でDRAMチップがCPUの上にマウントされてるんじゃないかと個人的には思う。

ちなみにPHISON社のSSDコントローラ製品はHPを見る限りすべて40nm CMOS。製品数も少なく規模も大きいのだからもう少し微細化にいっても良さそうだと感じた。また、その40nmでPCIe Gen3を実装している。Gen3を動かすなら28nmか16nmでないと難しいので、相当無理をしたのではないかと推測。

装着後の感想

LIVA-ZのSSDの換装に関しては他所にたくさん記事があるので、そちらを参考にされたい。換装後、私はCドライブとしてSSDを使用している。今のところ大きな不具合はない。一方でこれといったメリットも享受できていないのが正直なところ。もともとWindows10ということで起動が早かったし、速度には不満はなかったというのも大きい。保存容量が足りなくなってきたら有難みを感じることになるのかな~と思います。